内田 篤人 彼の冒険ブンデスリーガ訳

「欠かせないサッカー観戦にソーセージ、フライドポテトとビール」

内田 篤人 ブンデスリーガのFCシャルケ04での日本への彼の方法

Bild: Alfred Jansen

2010年に日本からゲルゼンキルヒェンへ来る前、ドイツでうまくやっていけるだろうかといった疑問はもちろん持っていた。僕は「カルチャーショック」といったものを受けるのだろうか、そして新しい生活に慣れるにはどれくらいかかるんだろうか。

最初のトレーニングでまず初めに別のことに驚きを感じた。日本のプロチームでは3人の外国人選手しかプレーできないが、この時気がついたのは、いろんな国からたくさんの選手が来ていて、ドイツ語以外の言葉も話されているということだった。

 

そして選手がお互いだったり監督とも議論をすることに驚いた。最初の印象は…喧嘩をしているだった。日本から来た僕は、監督にどうして練習場でこんなことをするのかと何度も質問することはできなかった。それどころか、おそらく理解していないことについて自分の考えを言うことすら無理だった。僕たちは子供の頃に控えめにということを教えられる。だから僕にとっては最初はお互いが頭を叩き合っているぐらいの印象を受けた。今ではもちろん建設的な話し合いがされているだけだとわかっている。そして時間が経つにつれて、共に一つの目的を達成するためにはこういうやり方でうまく折り合いをつけることができるのだということを学んだ。一緒に混じってみたけど僕にはまだ難しかった。誰に対しても僕は多くを話すことはしない。だから普通はドイツの論争文化からは安全な距離をとって見ている。チームメイトの広い背中の後ろにとどまっている方が好きなんだ。これまでに監督と直接話したのは1度か2度だけ。もちろんそれは議論をするためではなく、ある状況でそうすべきだと思ったから聞きに行ったのだ。僕はそうこうするうちにシャルケにけっこう長くいるので、チームメイトとはチームのいろんなことについて合わせている。ピッチの上では注意を引いたり自分の考えも言う。でもピッチを去るとすぐに僕にとっては過ぎたことになる。

 

日本代表からは多くの選手がブンデスリーガや他のヨーロッパのリーグでプレーしている。だから他の監督の指導スタイルや選手のつき合い方をそれぞれお互い知るようになっていく。確かに僕よりも外交的な日本人選手はいる。でも代表にいる時は僕たちは再び日本人らしくふるまう。控えめでいるというのはとても日本人らしい。自分たちにも好ましく見えるし、僕自身もそう思う。

 

その他の大きな話題は食べ物だ。最初に選手としてドーピングコントロールを受けた時にビール瓶が用意してあって、僕はドイツにいるんだなと悟った。同じようにカレーヴルストとフライドポテトとビールがサッカー観戦によく合うことも学んだ。ドイツのシュニッツェルも好きだ。日本のトンカツよりも薄くて、衣をつけた豚のシュニッツェルは食べやすい大きさに切って、通常はキャベツサラダと一緒に出される。それとシャルケのチーム食ではあまり出ないけど、ミルヒライスが好きだ。でも正直に言って、それ以外ではドイツ料理は日本に比べるとしばしばかなり脂っぽいなと思う。胃に重くもたれるので、ものすごくお腹いっぱいになる。最近では時々トルコのケバブに落ち着く。すぐにできるしサラダもたくさん入っている。ゲルゼンキルヒェンではたまに中華料理やイタリア料理にも行く。でも何よりも幸せなことに、デュッセルドルフには大きな日本のコミュニティと日本料理のレストランがあって、ゲルゼンキルヒェンからもそれほど遠くない。週に何度か食事に行くけど、そこではほとんど日本食しか食べていない。でも僕はデュッセルドルフには引っ越さずに、ゲルゼンキルヒェンに住んでいる。古典的な意味での美しい街ではなく、まさしく炭鉱地帯だ。僕はここが好きだ。チームと一緒に炭鉱の坑内にも行った。少し怖かったが同時に強い印象を受けた。シャルケのようなチームでプレーする時は、どのような伝統があるか知らなければならない。どれほど重要なのかは、僕がシャルケに来た最初の時にすぐさま説明をされて気がついた。それ以来「Glückauf」がどういう意味なのかも知っている。ただし僕はなんとなく準備があった。というのも学校でルール地方についての話をされたからだ。日本から来る友達は必ず「ああ、これがルール地方ね」と言う。

 

ゲルゼンキルヒェンで好きな場所はブーアーにあるシュロス・ベルゲ近くの公園だ。湖と緑と木立が気に入っている。そこはたいてい負けた後の日に走ることが多くて、その時には緊張した雰囲気なんだけれどもね。日本では勝った時も負けた時もそれほど大きな違いはない。ドイツでは違いはもっと強烈に感じる。でもシャルケのようなクラブではサッカー熱は日本で僕たちが持っているものよりもはるかに激しい。すごくいいのは、観客がゴールやシュートだけではなくてパスや一対一にも反応することだ。みんなが四方からこちらに向かって叫ぶ手応えが選手を幸せにする。個人的にはネガティブな反応は邪魔にはならないし、サポートしてくれる時には選手としてもっと先へも行ける。

 

僕の日本でのチームだった鹿島アントラーズにもゴール裏で歌ったり、チームを励ましてくれるファンがいる。でもシャルケではスタジアム全体でそうしてくれるんだ。チームに来る半年ほど前に初めてこれを経験した時に思った…ここでプレーしたい!って。そしてそれは今に至るまで変わっていない。

ドイツと日本の文化的な相違にもかかわらず、人はけっこう似ている。僕たちはまじめで、責任感が強く、時間を守る。ドイツ人もだいたいそうだ。もちろんいくつかの点においては日本人の方が綺麗好きだというのは言わなくてはね。ここではよく運転手が吸殻を車から投げ捨てている。僕たちにはそれはない。試合後のスタジアムをじっくりのぞいたら、席にはたくさんのごみ、空になったコップだとか容器、紙切れなどを見つける。僕たちは小さい頃からごみは持ち帰りましょうと育てられた。だからおそらくトレーニング後に片づけをするのかもね。ボールを集めたり、ゴールを戻したり。日本では自分ですることも年齢によってはしなくなる。シャルケでもいつもほっといていいよと言われるけど、僕はただ身についたものだからと思う。

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